埼玉県比企郡吉見町にある吉見百穴(よしみひゃくあな)は、岩肌に無数の穴が開いた異国情緒あふれる景色で知られる国指定史跡です。
古代の歴史ロマンから神秘的な自然、戦時中の遺構まで、見どころが凝縮された吉見百穴の魅力をわかりやすく紹介します。
吉見百穴とは?基本情報と歴史
吉見百穴は、古墳時代後期(6世紀末〜7世紀後半)に造られた集団墓地(横穴墓群)です。白っぽく掘りやすい凝灰質砂岩(ぎょうかいしつさがん)の丘陵を利用して、当時の人々によって造られました。
名称には「百」と付いていますが、現在確認されている横穴の数は237基にのぼり、国内最大規模を誇ります。明治20年(1887年)の発掘調査を経て、現在では国の史跡に指定されています。
基本情報
- 所在地:埼玉県比企郡吉見町大字北吉見327
- 営業時間:8:45〜16:50(入園受付は16:30まで)
- 休園日:年中無休
- 観覧料:大人(中学生以上)300円 / 小学生 200円 / 小学生未満 無料
- 駐車場:無料(約250〜270台収容・大型車可)
- アクセス:
- 電車・バス:東武東上線「東松山駅」より川越観光バス(鴻巣免許センター行き)で約5分、「百穴入口」バス停下車徒歩約5分
- 車:関越自動車道「東松山IC」より約5km / 圏央道「川島IC」より約8km
見逃せない!吉見百穴の主な見どころ
1. 圧巻の景観「蜂の巣のような岩壁」
入口を入ると真っ先に目に飛び込んでくるのが、斜面一面に穴が整然と並ぶ圧巻の岩壁です。それぞれの横穴には死者を納める「玄室」や通路となる「羨道」があり、古代の墓制の構造を観察することができます。
2. 国の天然記念物「ヒカリゴケ」
穴の一部には、暗闇の中でエメラルドグリーンに光る希少なヒカリゴケが自生しています。関東平野の平地で自生しているのは植物学的にたいへん珍しく、国の天然記念物に指定されています。湿度が高まる春〜初夏の時期や、雨上がりの昼間などが比較的見やすくなります。
3. 歴史の教訓を伝える「地下軍需工場跡」
第二次世界大戦末期(1944〜1945年)、中島飛行機の工場を移転・疎開させるために岩山の中に巨大な地下壕が掘られました。建設に伴い一部の横穴墓が損壊した歴史を含め、古代から近代にいたる複合的な歴史遺構となっています。 ※現在は安全点検・調査のため洞内への立ち入りは制限されています。
4. 体験も楽しめる「吉見町埋蔵文化財センター」
敷地内にある展示館では、出土した埴輪や土器、鉄器などの貴重な資料を見学できます(入館無料・百穴観覧料のみ)。また、子どもから大人まで楽しめる体験プログラムも人気です。
- 勾玉づくり体験:400円 / 1セット(受付 10:30〜15:00)
- 埴輪づくり体験:受付 13:00〜14:30 ※個人参加は直接来館で受付可能。休館日や予約状況は事前にお確かめください。
11月14日は「百穴まつり」!お得な見学チャンス
毎年11月14日の「埼玉県民の日」に合わせて開催されるのが「百穴まつり」です。
- 観覧料が無料:当日はどなたでも無料で入園可能
- イベント&グルメ:地元グルメの出店や各種ステージ・ワークショップを開催
- 秋の夜間ライトアップ:時期に合わせて横穴群が照らされる幻想的なライトアップ企画も楽しめます
秋の行楽シーズンに訪れるなら、ぜひチェックしておきたいイベントです。
吉見百穴から足を延ばす!おすすめ周遊ルート
吉見百穴の周辺には、歩いて回れる魅力的なスポットが集まっています。半日〜1日で満喫するおすすめルートをご紹介します。
- 吉見百穴・埋蔵文化財センター(所要:約2時間) 横穴墓群の見学とあわせて、勾玉づくり体験や出土品の見学を楽しもう。
- 岩室観音堂(徒歩約3分) 百穴のすぐ隣にある歴史あるお堂。岩肌に掘られた百観音像や、岩穴を潜り抜ける拝観スポットがあります。
- 松山城跡・八丁湖公園(徒歩約20〜30分) ハイキングコース(吉見丘陵遊歩道)を歩いて八丁湖へ。四季折々の自然や紅葉を眺めながら、戦国時代の城郭跡「松山城跡」の歴史散策が楽しめます。



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